青い空、誓った想い

「井上遥佳?」


突然、名前を呼ばれて驚いた。



「聞いてるか?何度も呼んだんだが」


「え、私?…すみません」


「仕方ないな。聞いてなかった罰として、放課後、数学研究室に来るように」


「はい」



私が返事をすると、先生は他の生徒を当てて問題を解かせた。




先生に当てられていることに気が付かず、呼び出されてしまい、落ち込んだ。

でも授業以外で先生と話すのは、あの保健室以来で、何故か胸がドキドキしていた。


放課後、学校に残るのは、ヴァイオリンの練習ができなくなると、いつもなら憂うつな気持ちになるのに、今はそんなことはちっとも思わなかった。

私、おかしくなっちゃった?