「はぁ」

小さくため息をついてから、パンを口にする。



「ため息なんてついて、どうしたの?」

と聞くのは、一緒にお昼ご飯を食べていた美優だ。



「いや、ちょっとね」



「もしかして、好きな人のこと考えてたりして」

いちごミルクを飲みながら、そう言う香奈だ。



香奈はこのクラスになってから仲良くなった子。

最近は美優、香奈、私の3人で行動することが多く、お昼もこのメンバー。



「遥佳に好きな人なんて、もう恋愛はしないんじゃなかったの?」


「え、好きな人じゃないよ!」

何故か慌てて否定する私。


私、何ちょっとドキッとしてるの?