国語の羽柴先生は、笑顔が爽やかで大人っぽくて、すごく優しい。
23歳で彼女ナシ。
生徒からも慕われていて、さりげなく人気の先生だ。
みよちゃんはそんな羽柴先生をかっこいいと言っているあたしを知ってる。
…でも先生としてだよ?!
ほんとわ八条君だけだもんっ
「みよちゃんの方が好きだからいいの!」
ふふ、と嬉しそうに笑って、みよちゃんははいはいと言った。
「ねぇみよちゃん」
「“先生”」
「みよちゃん先生」
「はい」
笑ってお茶をいれるみよちゃんの背中を見ながら、あたしは零すように相談する。
みよちゃんはあたしの第二のお母さんみたいで、入学当時からたくさん相談を聞いてくれている。
内容は、つまんないことから結構複雑なことまで様々だけど、いつも変わらぬ態度で聞いてくれるみよちゃんがあたしはだいすきなんだ。


