「……感じわりーなぁ、新入りはでしゃばんなって聞かねぇ?」
「んだとコラ」
髪軋んだ奴に喧嘩腰でそう言われて、完全にプツンときた
身長が足りないせいで完全に
かっこつかないけど、見上げるように男を睨みつける。
那都とかいう奴の後ろから入ってきた男。
「偏見買って苛ついてんのかもしんねーけどさ、それはおめーが好きやってんからだよなぁ?守るもん守れねぇくせに意気がんなっつってんの」
「そーゆーあんたもそこの茶髪の奴も染めてんじゃねーの?随分えらそーだけど自分棚上げっすか」
「俺は親切で言ってやってんだよ、見た目で判断されて苛つくのわかるし。ただ俺は自分のやってること何だかんだ言われていちいちキレたりしねー。
おめーそんなんじゃ、ここ馴染めねーぞ」
(恩着せがましい言い方…)
倉本はあたしがいつブチ切れるかとハラハラして、千都瀬はまた始まった、って顔してた。
(どうやら後からきけば、こいつはそういう、自分の武勇伝を人に聞かせたり無理矢理恩を着せたりナリヤン紛いなことばっかして満足する自己満野郎で、周りからあんまよく思われてないらしかった)
でもあたしはそんなことには気づかない。


