オトコノコの気持ち!




シャッ


「なんて?」


「えっ」


(キャ――――!!!!)



突然開かれたベッドを仕切るカーテン。



(ぜ、全開じゃん……)



突然のことに、足はおっぴろげだし、片腕で軽く目元隠してるし、布団はいい感じに垂れ下がってるし、ワイシャツのボタンは何個か開いて………て、あたし寝相悪っ!!!



(胸無くてよかった…!!)



結構大胆な体制のまま固まるあたしを見下ろしてるのは、切れ長の目をした日本人形みたいに綺麗な白肌のお姉さん。


……てか多分服装からして保健室の先生かな。

白衣だからね。うん。


艶のある黒髪は、あごのラインで綺麗に切り揃えられている。前髪は長く、センター分け。



「おはよー」



ニコッと笑った先生は割とハスキーボイス。かっこいい。


とりあえず、痛みに顔を歪めながら、上半身を起こしてボタンを閉めようとするあたしの腕がグッと掴まれた。



「いっ」


「………」



まじまじと近距離で見られる顔。

今日何度めかと思いながら、うんざりした顔をしてみせる。



「……へぇ、君が噂のねぇ…」


「……『噂』?」



食いついたあたしに、先生は男らしくフッと笑った。