「…何、知り合い?」
「いや、知り合いっつか…」
「………………あ!」
お局様……、じゃないや、佐々木さんもあたしのことを思い出したらしく、「驚愕」みたいな顔で黒瀬に視線を移した。
「く…、あんたまさか、今日紹介するって言ってたバイト君て…」
「?、コイツ」
「だめよ」
「…なんで」
「「なんで」じゃない。うちは“執事喫茶”だって忘れた?」
わけがわからない、って顔した黒瀬にため息をついて、佐々木さんはあたしを真っ直ぐ見つめて言った。
「悪いんだけど、うちは男子しか雇うつもりはないの」
「…あ、あの……」
「一応メイド喫茶と同じ類で運営しているから店の子達にもファンみたいなのがついてるの。お客様商売だし、そうすると女の子を雇うのって何かと面倒が起こるのよ」
「いや、ちがくて…」
「?、なに?」
「コイツ、男だよ」
本日二度目の台詞を、黒瀬は呆れ口調で言う。


