―――そんなこんなで、
朝から結構体力を消耗した。
教室の前のドアから武藤が入ってきた頃には、一日が始まったばかりだっていうのに既に声がかれていて、これから毎日こんな日々をおくるのかと思うと、重いため息が口から漏れた。
(…しかとすればいいのに)
気になるとすぐ突っ込むこの口(というか性格?)をどうにかしようかな。でも口が達者なのは唯一の特技だしな。
……まぁ楽しいに越した事はないんだけどさ。
「三雲に佐々木、そろそろ教室に戻りなさい」
気の抜けた諭すような口調に、二人はちゃちゃ入れることなく素直に教室を出て行った。
大体の生徒達は武藤がくる少し前からもう自席に着いていて、なんだか出て行った二人がヤケに彩我原から浮いている気がした。
……それと、あたしも。


