ハンドルを握りながら、陽クンは首をかしげた。 「恭一は誰にでも優しいよ。 とくに昔から、ウタがお気に入りじゃん」 「……優しくなんかナイもん」 「いつも一緒にいたクセに」 そりゃそうなんだけどね。 若かりしころの過ち、ってヤツだよ。 陽クンにだって一つや二つ、あるでしょ!?