ファーストキスは蜜の味。


だいぶ本の仕入れが済んだ。

途中レジや買取りで忙しかったけど、ちょっとは波も収まったみたい。

お客さんも立ち読みの人ばっかだしね。



「若林ちゃん、先休憩入っていいよ」

そういってくれたのは、今日遅番で一緒の遠藤さん。


年齢不詳だけど、たぶん若そう。

細目のせいか、いつもニコニコしてる印象がある。


「え、マジですか!?」

「お兄さんに任せなさい」


ラッキー!!

お腹すいてたんだよね。


「じゃあお言葉に甘えて、休憩入りまぁす」

さっさと退室すると、あたしは事務所に入った。