「祐子ぉー、ウタぁーっ」

「あ、一樹。
こっちおいでーっ」


手招きをすると、一樹は忠犬みたいに駆けよった。

ぶんぶんとふる尻尾がみえる(…気がする)



「なぁなぁっ。
今日クラスで歓迎会やろうと思うんだけど、予定あいてる?」

「私は大丈夫よ。
――…ウタは?」

「え…っ
誰の歓迎会?」


一樹は人懐こい笑顔を向けた。




「羽深っち」