バカ?
――…またバカっておっしゃいましたか、大バカヤローさん!!!
あたしは思いきり顔がゆがんでたんだと思う。
恭兄の顔もこれ以上にないってくらい不機嫌な顔をうかべた。
やだ、恭兄ったら…
そのほうが断然、男前よ?
怖いのに、そのほうが恭兄らしいって思うあたしは……Mになりつつある?
「昔俺にキスされて、ビックリして泣いたのはどこのガキだ?」
「うっ…」
「俺は年齢差に悩んで必死で忘れようとしてたのに、転勤で家戻るハメになるしさ」
「年齢……差?」
強い力で両手の自由を奪われると、組み敷くように上に乗ってきた。

