恭兄…… ――…あたし、うぬぼれてもイイ? 忘れられない泣き顔が、あたしだったかもしれないって――… 恭兄は答えることなく、少しだけ口をつりあげて笑った。 その夜――… あたしは恭兄のあったかい腕のなかで、久しぶりに安心して眠りについた。