だんまりしてるあたしの頬に、恭兄の大きな手が触れた。 あったかい。 「詠葉」 キュンッ あたしの名前。 彼女の名前とか呼ばれたら、あたし立ちなおれないと思う。 だから心からよかった、って思う。 名前を間違えないでくれて。