あたし、ユウちゃん、一樹、大地の順で座り、ショーまであとわずか。
ユウちゃんと一樹は、なにやら仲良さそうに内緒話しなんてしてる。
……大地の隣座ったほうがよかったかなぁ?
――…パチパチパチッ
雨のように大きな拍手が鳴り響き、ショーの始まりの合図。
始まったね、って耳打ちすると、ユウちゃんも満面の笑みで返してくれた。
盛大な音楽とともに登場したのは五頭のイルカたち。
跳んだり
回転したり
そのたびに一樹とユウちゃんは仲良さそうに、顔をみあわせる。
その光景が嬉しくもあり。
同時に…
――…悲しくもなった。

