ファーストキスは蜜の味。


「もしかして、このまえ発売したゲーム?」

食いついてきたのは、ゲーム大好き人間、一樹。


ふふん、といばりくさった表情を浮かべて、あたしはたまらずブイサイン。


「マジで!?
予約してもなかなか手に入らないって有名なのによく買えたな!!」

じつは超ゲーマーな陽クンに買ってもらったので遊んでるんだけどね。



話題がそれたことに、あたしはほっと息をついた。


「ってそんなことより!!
そろそろショーの時間だよ!!」

ユウちゃんの掛け声に、全員が顔をみあわせた。

あわててカフェをでると、走ってすぐそこにはショーステージがあった。

「まだ間にあう!!
――…急げ、ヤローども!!」

「あたしらは女だっつーの!!」