ファーストキスは蜜の味。


下を向いて悩んでると、大地の手が頭に乗った。

驚いてみあげると、目のまえには……


「水族館のチケット!?」

あれ?
――…あたしチケットとられた!?


急いでポケットをさぐってみたけど、ちゃんと二枚入ってた。

じゃあそれは?

「じつは詠葉と一緒にいこうと思ってたんだけど……
――…スキなヤツ誘うらしい、って祐子に聞いてたからさ」

「あー…
――…いかないよ」

「えっ、マジ!?」

大地の顔が、これでもかってくらい輝いてる。


「じゃあさ、一樹と祐子と四人でいかない?」