カワイイ――… 不覚にもあたしはその言葉だけで、幸せになってしまった。 やっぱおこちゃまかな? 「悩みごとなら、先生に相談してみなさい」 恭兄が突然教師の仮面をかぶって話し始めた。 に……似合わない。 ってか、なんか胸のあたりがザワつく。 「恭兄…」 「あぁ」 「……きしょい」 「あぁん?」 怒ったような、不機嫌な低い声。 ビックリしすぎて、思わず喉がヒクッて音を鳴らせる。 「心配してやってんのに、その態度か?」 「うっ」 そうだけどさ――…