ファーストキスは蜜の味。


「ウタはどうする?」

ユウちゃんが気をつかってくれてるのか、指にとまりにいこうとしないあたしを向いた。


あたしは頭を横にふった。

「ごめん、ちょっとそんな気分じゃなくて」

いまは恭兄と大地のことで、頭いっぱいだよ。

ってか、パンクしそう。





「一樹ぃー、今日ウタと私不参加ね」

「えっ!?
ユウちゃんいってきてイイよ!?」

「イイから。
――…二人でお茶しよ?」


あたしは強引に、ユウちゃんに手を引かれた。