「――…詠葉」 な…っ ……なに? いつもの声と違う、低くせつない声。 暗くてもわかるくらい、真剣な顔があたしをみてる。 大地はあたしの首に顔を埋めた。 首にあたる息が、少しくすぐったかった。 ゆっくりと顔は頬まであがり、お互いのおでこをくっつけるカタチになった。 ち……近い。