「はぁぁぁぁーーーーーっっ」 盛大なため息をついた。 机の上に突っ伏して、だるい体をゆらゆらさせる。 「めずらしく元気ないね、詠葉」 「大地ぃ……」 頭の上から聞こえてきた優しい声に、泣きそうになった。 ポンポンと頭をなでてくれて、向かいあうように椅子に座った。 「ねぇ、大地。 キライな人っている?」 「普通好きな人を聞かない?」 「ううん、キライな人」 確かに普通じゃない質問なんだけどね。 でも大地は真剣に考えてくれるみたいで、天井をあおいだ。