あのあと恭兄はなにもすることなく、家まで送ってくれた。 しかも今回はていねいに玄関口まで。 「まぁまぁ、恭一ちゃん。 詠葉送ってくださったの?」 ほっぺを真っ赤にして、何歳だよ!!ってつっこんでやりたい。 恭兄は嬉しそうな母を、とろけるような笑みで返した。 「いえ、僕と一緒にいたので送るのは当然ですよ。喜代子さん」 喜代子っていうのは、お母さんの名前。 お母さん、って呼ばれるより嬉しいみたいで、頬に手をあてて喜んでる。 わが母親ながら、バカだわ。