「そういや詠葉たちのクラス担任、どんな感じなの?」
ドキンッ
胸が鳴った。
「羽深っち?
んー……結構頼りナイよなぁ」
「そうそう、よく書き間違えとかしてるし、髪もいつもボサボサだし。
でも優しいよねぇー」
一樹とユウちゃんが交互に話す。
外面はイイヒト、だもんね。
昔恭兄がいってた。
イイヒトに思われるには、ちょっとくらい欠点をみせたほうがイイんだって。
欠点をみつけて、相手を油断させる。
それが恭兄にとっては、頼りない、っていう一面らしい。
計算されているとも知らず、ふたりはノンキにおかわりのケーキを選んでた。
あたしもなんか頼もっかなぁ?

