「ウタ、うつし終わった?」

「リエちゃーん、あの漢字みえないんだけど」

「どれどれ?」


リエちゃんはあたしの隣の席の子。

髪の毛短くて、テニス部のせいか、この時期でもこんがり焼けてる。

リエちゃんはうつし終わったノートをみせてくれた。



それをはやくうつそうと、あたしはいま必死です。



「ウタってさぁ、小動物みたいだよね」

「なんを突然っ!?」


小動物って…
…いきなりなぜ!?

あたしは驚きのあまり、うつしてたノートの文字がグニャッてまがった。