ファーストキスは蜜の味。


――…バタンッ


「ほら」

「え…っ」

でていったはずの恭兄は、後部座席の扉をひらき、あたりまえのように隣に座った。


差しだしてきたのは、あったかい飲み物。

あたしの目のまえで、いらないの?って聞くように揺らしてる。


ココア味。

恭兄が飲みそうもない味なのに、あたしのために選んでくれたみたい。


恭兄は自分用のブラックコーヒーをあけた。

あたしもココアをうけとって、フタをまわした。


甘いイイ匂い。