「詠葉っ」 運転席から顔をだした男。 真っ黒なサングラスをかけていて、少し長めの前髪が風に揺れている。 大人の雰囲気。 あれ? この声って――… 「恭兄?」 あたしの予感は的中。 黒いサングラスからのぞいた顔は、あたしの知ってる恭兄だった。 普段サングラスなんて見慣れてないから、一瞬わかんなかったよ。