ファーストキスは蜜の味。


向かい側に座ってるユウちゃんは、獲物を追う肉食獣みたいな目つきをしてみてる。


「そのキスマーク!!
誰につけられたの!?」

「えっ、キスマーク!?」

「詠葉……
つきあってる人いたの?」

三人もいればそれぞれ思うことは違う。

そのせいで、バラバラの台詞がゆき交った。


もちろん恭兄の存在を知られるわけにはいかない。

あたしはストローをかじりながら、ぽつりと言葉にした。


「つきあって、ないよ」

「じゃあその首は誰がつけたっていうのよ」

「……蚊?」

冗談まじりでいいながら、あたしはわざとらしく首をかいた。