とりあえず部屋に入る。久しぶりの部屋。お兄ちゃんの香水とタバコの香りが相変わらず広がっている。ここちよくて落ち着くなあ。

「ささ、どうぞ座ってー。」

なんであんたが仕切ってるのよ!言っとくけどわたしのほうがずっとこの部屋のこと知ってるんだからねっ。…勿論渡のことも。たっぷりとそれをわからせてあげる!

「渡。お茶もらうねー。」

「うん。」

「あ、ならわたしがつぎますよ。いいよネ。渡くん。」

「ああ勝手に開けちゃってー。」

「いいんですよおー。美穂子さんせっかく遊びにきてるのにい。それにコップの場所とか美穂子さん知らないでしょっ?わたしわかりますんでやっときますよー。」

「わあ!ありがとう!」

フフン。余裕ぶってるけどどーせ今ので結構へこんだでしょ。これから更にベッコベコにしてあげるんだから。