「わんちゃん飼ってるんだ、僕も飼ってるよ」
「へぇー、そうなんだ!名前なんて言うの?」
「げんきっていうんだー♪チワワだよ、これがめちゃめちゃ可愛くて…」
その話を始めた途端、翔の顔が笑顔になった。
「ぷっ!あたしもおんなじ。わんこが可愛くて可愛くって♪…でも、はな結構おっきくなったから、今は外で飼ってるんだ」
「そうなんだ…あ、お母さんは?今居ないの?」
翔は急に質問してきた。
「あぁー、お母さんはパートで、7時位に帰ってくるよ。お父さんは、9時位。」
「そうなんだ…大変なんだね」
「ううん。全然。はなが居るし♪」
ねー、と言いながら、あたしははなの頭を撫でる。
「あ!電話だよね!ちょっと待ってて…」
あたしは、キッチンから子機を取って来て、翔に渡した。
「はい!」
「ありがと…」
そう言って翔は、電話のボタンを押した。
プルルルル…プルルルル…
『只今、留守番電話サービス…』
そして、翔は通話を終わるボタンを押した。
「だめだ…まだ、帰ってないみたい。」
