こんなこと、するはずじゃなかったのに…
1、2年の頃から、あたしはクラスで目立つタイプじゃなかったのに…
なぜか
なぜか、手を挙げてしまった。
――翔に対する闘争心は、もうこの頃から生まれてたのかもしれない。
ぼけーっと考えていると、後ろから、聞き覚えのある声がした。
「…さん、咲川さんでいいんだよね?」
その声とともに、トントンと肩を叩かれた。
翔の声だった。
「へ?」
慌てて後ろに振り向く。
「あ、えっと…咲川さんでいいんだよね、名前。」
「あ、うん。咲川茜です…茜でいいよ」
「茜ちゃん…じゃ、僕は翔で」
「翔君ね、おっけー♪」
あたしと翔は、そんな話をしながら、職員室へ向かった。
