気づいたら
私は授業を受けていた。

隣にはノートを真剣に
とる陽太の姿。

うしろにもノートを
とる間中さん。



…あれから私は
ただ呆然と潤の事を
見つめていたんだ。

そうしたら
出くわした教師に
しかられて

無理やり教室に
返されて

気づけば授業をうけていた。


今は間中さんのことより,
陽太のことより,

潤の事で頭がいっぱいだった。


〝俺絢が好き〟


あの言葉を聞いて,
正直〝喜び〟よりも
〝驚き〟の方が何倍も
大きかった。

あの台詞が冗談だとは
思わなかった。

潤は真剣な表情のときは
ちゃんと真面目に話をして

嘘なんてつかないから。


でも,嘘のほうが
よかったって


私今、そう思ってる。