何を言われたのか
うまく理解ができない。

彼の腕の中で私は
1人硬直した。

あまりに突然な事で
私は


「 え…? 」


という間抜けな
声しか出せなかった。


「 な..あの、
 えっと… 」


「 ごめん,急に 」



私が気づいた頃には
潤はそれだけ言い残して

私から離れて
既に外に出ていた。

それを引き止める事も
できず,私はそれを
ただ呆然と見ていた。


( …潤,
さっきなんて言った? )


心の中でもう1度
さっきの言葉を繰り返した。


〝俺絢が好き〟

〝絢が好き〟


( 私を


好き?


潤が? )


私は暫くその場で
立ち尽くしていた。

外で真剣な顔して
走ってる潤を見ながら。