「さて、お前には早速初仕事をやろう。そうでなくてもお前はここに住み着くんだから飯代くらいは稼げよ?」



見ず知らずの他人を助けてくれて普通の生活をさせてくれるのだ。こちらとしてはものすごく助かる。



「それでその仕事ってなんですか?」



初めての仕事だ。お使い程度だろう。夕飯の材料の買い出しだろうと思っていた。



ほら。と言われて渡されたのはA4版の紙が一枚だ。どうも夕飯の献立に必要な材料が載っているわけではなさそうだった。



「お前にやってもらう仕事は、最近毎晩のように店の入り口に溜まっている不良グループをどうにかして欲しいって依頼だ。場所はすぐそこのコンビニ。深夜――特に日付が変わる頃がひどいということだ。――これはそいつらの顔写真だ。見つけたら適当に遊んでやれ。面倒になったら警察でも呼んでやればいい」



勇は何も言えなくなった。そして優次は、仕事行く。と言って外出してしまった。