「貴女は?」
え?!私?!
「あ、えと…宇月飛鳥です」
「ウヅキ?」
またか…(苦笑)
この国では逆に名乗らないとちゃんと伝わらないんだな…
「カイリとはどういう関係なの?!」
「え?」
カイリ?
どういう関係って…ついさっき会ったばかりなんだけどな(汗)
「姫、この者とは先程知り合ったばかりでございます。関係など、そういったものはありません」
カイリが私を後ろに引いて言った
カイリの後ろから姫(?)の顔色を伺うと、まだ私を睨んでいた
この子…
カイリのことが好きなんだ
「ヨリ!カイリをここに通しなさい」
いきなり男の人の声がした
ヨリ?
ヨリって、この子のこと?
ヨリ姫ちやんがカイリから離れる
「陛下、ただいま戻りました」
カイリはその場でかしこまる
右手を胸の前に当て、軽く腰ごと頭を下げるカイリを私はただ見ていた
「ん。カイリ、隣の者は何者だ?」
言われた瞬間ドキッとする私の心臓
しかしカイリは冷静に頭を下げたまま
「伝説の異國人でございます」
そう答えた

