シュホはいつものように朝目が覚めると花びらを戻しに行きました。

シュホだけではありません。

たいていのヒメルはそうします。

昼間は野原でのんびりしたり、せかせかしたりしてすごし、

日が沈みそうになると花びらを1枚とって川に戻ります。

夜になると花びらを川に浮かべて、その上で眠りにつきます。

そして朝になって野原に花びらを戻し、

またのんびりしたり、せかせかしたりします。


これがたいていのヒメルの日々のすごし方です。


シュホもほとんどのヒメルと同じで

お気に入りの花びらを見つけ、いくつかの夜を越えたら

新しい花びらを見つけ、またいくつかの夜を越えていきます。


そんなシュホでしたが、いつからか見つけたお気に入りの花びらを

いくつもいくつも夜を越えながら

ずーっと新しい花びらにかえない日々が続きました。


淡い水色のきらきらした花びらでした。