天才少女の育て方

.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:*・゚+.。.:
ガラガラ ピシャンッ

戸の開閉が、いつもより荒い。

奥から、おばあちゃんの声がした

「ほらっ!テレビ、テレビッ!」

ダイニングに行くと、大音量でテレビの音が響く。
おばあちゃんには、これくらいの音量が丁度いいらしいのだ。

"先程、○○県○○市の、25歳男性から、通報がありました"

通報?

"くりくりの大きな目に、カールがかかった髪の毛。それは間違いなく、あの神宮司グループの池神 雫でしょう。"

ちょ・・・・・・









は・・・・・・・・?











今、なんて・・・・・・・・







だって、今さっき、雫は、あの公園に・・・・!
誰も、まわりに怪しい人はいなかったはずだよ?

でも、そう思った途端、雫の隣に居た男の事を思い出した。
彼は、手に携帯電話を持っていた。

それに、今雫の近くに居た人は、あの男しか、いなかったのだ。

"今、神宮司グループの通報部隊が、彼女を取りおさえ・・・・・・"

あいつだ!あいつが、通報したんだ!
雫、なんであんな男の所に住みついたんだ!?

ちゃんと変装はしたのか!?

きっと、俺と同じように、雫は自分が誰なのか、話したのだと思う。

それで、あの男は、雫が神宮司グループの子だと知り、通報した。
間違いない。

許さない・・・・雫はきっと、お前の事を信用して、教えたのに・・・・!!!!

ヨクは、急いで家を飛び出し、あの公園に向かった。