天才少女の育て方

・・・

「今日は、おばあちゃんの家に行こーう!!!!!」
「何、いきなり!?」
「なによ、ヨク。忘れたのー?今日はおばあちゃんの誕生日よ!」
「誕生日!?もう80だよ!?誕生日なんて・・・・・・・・・・・・・・はぁ。」

今は、12月。
今日は、ヨクのおばあちゃんの誕生日。

おばあちゃんは別の県に居るから、なかなか会えない。

最近は、雫が来てドタバタしていたため、会いに行く機会が無かったのだ。

「久しぶりねぇ・・・・。ささっ!用意してっ!」
「はぁい・・・・」

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電車を降りると、久しぶりの風景が目の前に広がる。
向こうと違って、ここは田舎だなぁと、つくづく思う。

ちょっと歩くと、おばあちゃんの家が見えてくる。
前と、全然変わっていない。

そして、チャイムを鳴らした。

ピーンポーン・・・

「はいはーい!!!!!!」

あぁ。まったく。声の大きいおばあちゃんだ。

奥から、ドタバタと足音が聞こえてくる。本当に80かよ?
それとも、今日は誕生日だから、テンションあがってるのかな?

でも、普通大人って、誕生日嫌がるよね。
年とるから~ とか言って。

変わってるなぁ。

「ヨク君!よく来たねぇ」

一瞬ダジャレかと思ったが、まぁ水に流しておく。

すると、いとこの聡子(さとこ)ちゃんも来ていた。

「あっ。ヨク君、久しぶり!」

聡子ちゃんは、ヨクと同い年。おばあちゃんの家の近くに住んでいる。

「ねぇ、ヨク君。久しぶりに、あそこに行かない?」

「あぁ。いいよ」