「じゃ、俺はこれで・・・・」
「ちょっと待って!」

驚いた様子で男が振り向く。

「ぼ・・・・僕も・・・・通報部隊に入れてもらえませんか」

「・・・一般人は、無理だな。まぁ、でも雫を見つけたら通報するってだけで、もう通報部隊のほとんどの仕事をすることになる。」

「あ・・・そ、そうですよね!あはははは!では、またっ!」

「おう」そう呟いて、男は背を向けた。


男が姿を消した後、雫は一人になった。

「・・・・どうしよう。ヨクが危険になってしまう!」

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次の日・・・

「んー。雫おはよう」
「あっ、ヨクおはよう」

「あれ?なんか寝てた場所が移動してるような・・・」
「そそそそそそうなんだよ!なななななんか、こっちの方が落ち着くな~なんて・・・・・・・」

雫は、とっさに嘘をついた。
しかし、あっさりバレてしまったようだ

「雫、嘘付くな。」

「あっ!!!!!」

ヨクが、チラシを取り上げた。
リュックの中に直し忘れてしまっていたのだ。

「・・・・雫・・・・。」
「う、うん。このチラシ、日本中に貼るそうだよ」

「日本・・・えぇ!?」

「だから、これからは、きわめて危険になる。ねぇ、せっかくここまで来たんだけど・・・・・ヨクをこれ以上一緒には連れていけない。」

公園が静まりかえる。

「なぜ・・・?雫、俺を信用できない?」
「いや・・・そういうんじゃなくて・・・」







「俺は、殺される覚悟でここまで来た。」