「こいつだ。」そう言って、男はチラシを雫に渡した。

雫は、メガネをかけているから、そのチラシもよく見える。

"神宮司グループからの脱走者!"

(わお。凄い見出しだな)

"神宮司グループから、天才児が一人脱走した。名前は池神 雫。その子は、我々だけでは手に負えないほどの、能力を持つ女の子だ。協力を願う。"

(へぇへぇ。あたし、通報部隊を上回る能力もってたんだ!)

"これが、雫の顔写真だ。見かけたらすぐに、神宮司グループまで。
 ☎℡ (××××)××-××××☎
 雫を確保し次第、通報者には賞金1億円をお渡しします"

はああぁぁぁあああぁぁあああぁぁ!?1億!?あたしが欲しい!あの会社、どんだけ金持ってんのよ・・・・

しかも、「賞金」って・・・・・・・・・・・;

(面倒な事になりそうだよ・・・・)

雫は、そのチラシと睨めっこをしていた。