「あ、上川さんお疲れ様でした。」


仕事を終えた上川さんが、調度部屋を出て来た。


「お疲れ様。」


笹岡さんは見るけど、一度も俺を見ようとはしなかった。


ズキンッ


俺も見れなくなった。


もう……


優しく微笑みかけてくれた上川さんは……何処にもいない様な気がして…


上司と部下…。


ただ、それだけ…


いや、それ以外の関係なのかも知れない……。


そんな関係にしてしまったのは、俺なのに……。