草食系部下と私様上司②

浅野先輩の車の中は、大人の男の匂いがする。


俺は、流れ行く景色を見ていた。


オーディオから流れるヒップホップを聞きながら…。

今頃、上川さん何してんだろ…。


少しは、寂しく…思ってくれてんのかなぁ?


「なあ、鶴見。
なぁに、切ない顔してんだ?女の事か?だったら…「違います!!」


「そうか?まあ、一人であんましょい込むなよ?」


フッ…と笑って、俺の肩をポンと叩いた。


「有難うございます…。」


しょい込むな…か。