「上川さん、次あれ行きましょうよ?」

俺は、ルンルンで次のアトラクションを指差した。


それを、チラ見した上川さんが、ため息ついた。


「私は、此処のベンチに座っているから、あなた行って来なさい。」


ドカッと、オフィスの椅子の様に腰かけた。


「俺、一人で行っても楽しくないですよぉ。一緒に行きましょうよ?」


と、ぷうっと頬を膨らませた。


「はあぁぁ…可愛くないから…。
一人で行ってくれば?」


眼鏡越しに、俺を睨んだ。



ドキィィ!!



背中に、嫌な汗が流れた。


そう此処は、恋人達が幸せ満開の遊園地。


久しぶりの、上川さんとの外デート。