自分探しの旅

『知りたい。扉の向こうを・・・』

 京介はもどかしさが募っていった。

「大乗、大乗。大死一番。」という言葉の意味も調べてみることにした。「大乗」とは大乗仏教の大乗。人のために生きること。「大死一番」とは要するに死ぬ気になってがんばって生きるということらしい。二つをつなげると、「人のために必死にがんばって生きる」ということになる。

『でも何を?』

 結局の所そこへ行き着く。京介は円心の絵に苦笑混じりに語りかける。

『おいおい円心さん。あんたは慈悲深い立派な坊さんだったかもしれないが、僕はあんたとは違うんだ。僕があんただからって、そう過大評価してもらっても困るんだけどなぁ・・・』