「とにかく円心について調べてみよう。」
その日から京介の自分探しが始まった。夜も更けた頃、一人インターネットの画面に向かう。検索エンジンのキーワードの欄に円心と打とうとしてためらった。ラーメンのうまい店探しと同じように自分の前世を探すことには多少の抵抗があった。少なくともそう簡単に見つかっていいようなものでもないような気がした。
〈伊地知京介〉
と自分の名前を入力してみた。
〈該当する項目はありません〉
・・・画面にむなしく文字が表示された。
「そうだろうなあ。そういうもんだろう。」
ヒット件数が人物評価につながるというわけでもないだろうが、京介はあらためて自分の存在感の希薄さに気づかされる思いだった。
気を取り直して〈円心〉と入力してみる。ヒット件数5426件。すごい。でもよく見たら「円心違い」がほとんどだ。その一つ一つをスクロールしながら探していく。
その日から京介の自分探しが始まった。夜も更けた頃、一人インターネットの画面に向かう。検索エンジンのキーワードの欄に円心と打とうとしてためらった。ラーメンのうまい店探しと同じように自分の前世を探すことには多少の抵抗があった。少なくともそう簡単に見つかっていいようなものでもないような気がした。
〈伊地知京介〉
と自分の名前を入力してみた。
〈該当する項目はありません〉
・・・画面にむなしく文字が表示された。
「そうだろうなあ。そういうもんだろう。」
ヒット件数が人物評価につながるというわけでもないだろうが、京介はあらためて自分の存在感の希薄さに気づかされる思いだった。
気を取り直して〈円心〉と入力してみる。ヒット件数5426件。すごい。でもよく見たら「円心違い」がほとんどだ。その一つ一つをスクロールしながら探していく。

