「その通りです。ただ龍仁さんもあなたがこれほど早く心眼が開こうとは予想外だったようです。あと一日、私が来るのが遅れていたら、どうなっていたか・・・」
「これから僕はどうすればいいんだ。」
「とりあえず恐怖心を心に持たなければ、何も起こりません。敵は心の中から忍び寄ってくるわけですから。そのことを常に意識していてください。それでも危険が近づいたら、円心と交信することです。過去の自分の存在を知ることは、自分が永遠の存在だと知ることにつながる。それが恐怖心に打ち克つ唯一の方法なんです。」
「これのことだな。」
京介はコートのポケットから大黒天を取り出し、両手で包むように持った。そこには大黒天の穏やかな笑みがあった。
吉村は名刺を一枚取り出すと、それに自分の携帯の番号を書き込んだ。
「何かあったときはすぐにここに連絡して下さい。」
京介はあわてて自分の名刺を探しながらそれを見た。
(吉村企画―吉村邦夫)
「私はホームページなどのネット関連の企画制作を仕事にしています。」
「じゃあ、君はその歳で独立して会社を経営しているのか。」
「ええ。小さい会社ですけどね。」
京介は吉村の中に、自分にはない、ある種たくましさを感じた。
「これから僕はどうすればいいんだ。」
「とりあえず恐怖心を心に持たなければ、何も起こりません。敵は心の中から忍び寄ってくるわけですから。そのことを常に意識していてください。それでも危険が近づいたら、円心と交信することです。過去の自分の存在を知ることは、自分が永遠の存在だと知ることにつながる。それが恐怖心に打ち克つ唯一の方法なんです。」
「これのことだな。」
京介はコートのポケットから大黒天を取り出し、両手で包むように持った。そこには大黒天の穏やかな笑みがあった。
吉村は名刺を一枚取り出すと、それに自分の携帯の番号を書き込んだ。
「何かあったときはすぐにここに連絡して下さい。」
京介はあわてて自分の名刺を探しながらそれを見た。
(吉村企画―吉村邦夫)
「私はホームページなどのネット関連の企画制作を仕事にしています。」
「じゃあ、君はその歳で独立して会社を経営しているのか。」
「ええ。小さい会社ですけどね。」
京介は吉村の中に、自分にはない、ある種たくましさを感じた。

