その日は、龍仁もまじえて三人でひとしきり世間話が盛り上がった。そこで龍神の提案で、守護霊の絵を描こうということになった。龍仁によれば、守護霊というのはその人を守ってくれる霊のことで、普通その人物の先祖の誰かが守護霊になるらしい。龍仁にはそれが見えるだけでなく、絵として描くことができるというのだ。
当時二十代だった龍仁は、そのころから口から顎にかけて髭を伸ばしていた。ギョロッとした大きい目が印象的だ。着やせするタイプらしく一見ほっそりした体つきだが、衣服の下には鍛え抜かれた肉体が容易に想像できた。
「紙とペンがあればいいんだが。」
京介は近くにあったカバンの中からレポート用紙とボールペンを取り出し、テーブルの上に置いた。京介はどんな儀式が始まるのだろうと期待した。ところが、龍仁は、無造作に横線の入ったレポート用紙の一枚をはぎ取り、裏を向けると、いきなりペンを立ててすらすらと何かを描き出した。
当時二十代だった龍仁は、そのころから口から顎にかけて髭を伸ばしていた。ギョロッとした大きい目が印象的だ。着やせするタイプらしく一見ほっそりした体つきだが、衣服の下には鍛え抜かれた肉体が容易に想像できた。
「紙とペンがあればいいんだが。」
京介は近くにあったカバンの中からレポート用紙とボールペンを取り出し、テーブルの上に置いた。京介はどんな儀式が始まるのだろうと期待した。ところが、龍仁は、無造作に横線の入ったレポート用紙の一枚をはぎ取り、裏を向けると、いきなりペンを立ててすらすらと何かを描き出した。

