「だよね〜。なんで僕らが下水路なんて通らなきゃならないの〜。なんかここ臭いしぃ」


「この仕事って労災出ましたっけ?」


「セコい国がそんなことしてくれるわけないでしょ」

「転職するには・・」




「ストップ!!!

下水路が臭いのは、当たり前!

国をセコい言うな!

転職考えんな!


ったく、俺たちが下水路を通るのは、国民の動揺を防ぐためだ。正道の他に下水路しかハイランドから続く道がないんだから。

わかっているんだろ。」


隊長 が呆れたように言った。



彼らは、水道局の人間でもなければ
下水路マニアでもない。




そう。彼らは・・


「天下の青薔薇部隊が毎日毎日馬車馬の如く働かされ、こんなの俺たちの仕事じゃないだろってくらいな大きすぎる仕事から、小さすぎる仕事まで押し付けられ、極めつけは下水路なんて・・俺たち王さまに会いに行くんだよね?

間違ってる?」




「こないだ、他のハイランダーが、正道で馬車を使って帝都に帰るのを、見た。」



「何ですかね、この扱いの差は。」



「だから。いつも言ってんだろーが!

俺たちは、エリートと言う名の・・



雑用係なんだって!」




だから、さっさと諦めろ。っていう話。


いやさ、わかっているんだよ、わかっているんだけど。






「やってられるか〜!!!」






ここは、とある国の


下水路の


中心から少し進んだ所で



かわいそうな青薔薇部隊の悲痛の叫びが響いていた。