泣く雪乃と雪乃を抱きしめる陽詩が 早川家へと一緒に入っていくのを 見届けていた俺は意外にも冷静で、 戸締まりまでして家を出ると 早川家のポストにヘアピンを入れて 美咲のもとへ向かった。 自分でもこの冷静さが 不思議なくらいだった。 分かっていたからなのか すっきりしたからなのか。 どちらにしろ、諦めるしかないんだと 自分に言い聞かせていた。 それなのにどうして君は こんなことをするんだろう。 _