「ちょっと待って!」 呼んだつもりだったんだけど 聞こえなかったみたいで どんどん下りて行ってしまった。 急いで部屋に戻って制服のポケットから それを取り出そうとしてるのに 焦っているせいか、制服に引っ掛かって 上手く取れない。 やっとの思いで取り出せたそれを 手に握ると階段にも玄関にも もちろんもうないその姿を追って 玄関のドアを開ける。 _