すると彼は 「…もう分かったよね。俺……」 「幽霊なんでしょ?」 私は彼の言葉を遮るように言うと 「え?」 と彼は驚いた。 「最初から分かってたわ。私、ついこの前から両目が見えなくなったの。 暗闇のなかにあなたが見えた時は正直驚いたわ。」 私は彼に微笑みかける。 「で、でも…それだけじゃ…」 「高校の話をしたでしょ?このあたりで私の高校は唯一の高校だから、知らない人はめったにいないのよ」 「そっか…」