「……。」
「……。」
私たちは手を下ろし、久しぶりに赤面した。


「財布が無い…。」
降りようとコータが言うので、取りあえず降りてみた先は田舎だった。
砂利道を歩いて見つけたアイスの自販機。
財布を探している私に、コータは得意そうな顔でチョコアイスのボタンを2回押した。

「はい。」
「わ~。ありがと。」
無料でアイスをゲットした私たちはすぐそばの公園のベンチに座った。

「うま~い!」
「公園で食べるアイスってうまいよな。…てかこっち来いよ。」
「日に焼けるからやだ。」
私は日陰のベンチに座ったまま嫌な顔をしてみた。
「吸血鬼かお前は。」
「小学生かあんたはブランコから降りたら?。」


しばらく歩くと、夜は祭りをやるのか屋台が並んでいた。
「コータ屋台だよ!わたあめがあるよ!唐揚げもやってる!」
「お前も小学生やな。」


どうやらこの屋台も無料サービスらしい。